こんにちは、井村尚弥です。
この記事では構築したメールマーケティングやオウンドメディアのシステムの稼働状況や各種KPIの計測方法について解説します。この内容を理解することで作りっぱなしのオウンドメディアやマーケティングから卒業し、効果のあるシステムを構築するために改善するアクションを組み込むことができます。
- オウンドメディアでの改善ポイントを知ることができます
- メールマーケティングで計測するポイントを知ることができます
- オウンドビジネスとして押さえておくべき数値を知ることができます
KPIは最終的にはビジネスの成果を図る指標になりますのでぜひ最後までご確認いただき価値のあるビジネスシステムを構築してください。
KPI: Key Performance Indicatorとは
KPIとは、Key Performance Indicatorの略で、日本語に訳すと「重要業績評価指標」という意味になります。KPIとは目標を達成する上で、その達成度合いを計測・監視するための定量的な指標のこと。
KPIとは? 【意味を簡単に】設定方法、KGIとの違い、指標の例
KPIとは上記の通り定義されていますが、もっとシンプルに表すと「プロセスの達成度を測定するための数値」と理解していただくとわかりやすいです。
ビジネスにおいては売上が非常に重要なのは当然ですが、もっといえば稼げるお金の金額や手元に残るお金の金額が大事なわけですよね。なので、多くの方は毎月いくら稼げたか、だけしか注目しません。
しかし、それだと売上が上がらない場合に、
- どこに原因があるのか
- どの部分を改善すると売り上げを増加させることができるのか
を理解することができずにビジネスは停滞してしまいます。特に個人でビジネスを行う場合は、KPIを意識せずに成果を出せない状態になると
- ビジネスのセンスがないんだ
- 私には無理なんだ
と全く建設的ではない感情的な結論を導いてしまいます。
そうならないために、あなたの行っているビジネスをビジネスとして運営していくためにKPIは非常に重要ですし、これを意識するだけでビジネスを改善し安定した売上や利益を確保することができるわけです。
例えば、全く売上の上がらないマーケティングシステムがある場合、どこでビジネスがうまくいってないのか知る必要があります。
私の知り合いの事例では、ブログにアクセスが安定しているにも関わらずメルマガ登録が全くない状況でした。そこで各フェーズのKPIを分析してみたところ、ブログ記事とメルマガ登録で提供するオファーがマッチしていない、さらにいえば、記事を読んだ人が欲しいと思える無料オファーを提供していない、ということが判明しました。
そこで全く切り口を変えて、もっとブログ読者が欲しいと思うオファーに変更したところビジネスは改善し、売上も上昇していきました。
このようにKPIはビジネスの各フェーズごとに測れば、以下のような効果を得られます。
- 数値が悪いところをまずは改善できる
- 平均的なところをさらに良い数値に変えて売上を増やす
ぜひ導入してください。
メールマーケティングやオウンドメディアでのKPIとは
では具体的にメールマーケティングやオウンドメディア、オウンドビジネスでのKPIとは何を計測すべきなのかを説明します。
- オウンドメディアのKPI
- ページビュー
- ユーザ数
- 直帰率
- 滞在時間
- メールマーケティングのKPI
- バナークリック率
- ランディングページの登録率
- メルマガ開封率
- メルマガリンククリック率
- メルマガ解除率
- 成約率
- オウンドビジネスのKPI
- システムの収支
それぞれ解説していきます。
オウンドメディアの4つのKPIとは
オウンドメディアのKPIは以下の4つです。
- ページビュー
- ユーザ数
- 直帰率
- 滞在時間
ページビューとはPVとも表記されますが、オウンドメディア全体のアクセス数を確認できます。あなたのオウンドメディアのページがどれくらいみられたか、という指標です。アドセンスなどのPV数に比例したビジネスを行う場合は、この数字は非常に重要になります。
ユーザ数は実際にあなたのオウンドメディアに来た人間の数を表します。一部ロボットなどの非人間のアクセスもありますが、全体にしたら少ないので気にしなくて大丈夫です。ユーザ数はメールマーケティングを行う場合に、あなたのブログに何人読者がいるのかの指標になります。
直帰率は、読者があなたのページに来て他のページを見ずにページを閉じてしまう率です。あなたのオウンドメディアが役立ち、読者の欲しい情報が散りばめられている場合には、読者はさまざまなページを閲覧しますので、直帰率が下がります。一方で、読者があなたのページに来て全く欲しい情報と違う場合は、一瞬でページを閉じられます。アドセンスビジネスに特化している場合は直帰率は気にする必要はありませんが、メールマーケティングをおこなっている場合には、Googleのサイト評価にも直結しますので価値の高いコンテンツを提供するようにしてください。
滞在時間は、読者があなたのオウンドメディアに来てから離れるまでの時間です。長く滞在している=あなたの記事に価値がある、とGoogleは一つの指標として使っています。滞在時間を伸ばす施策としては、記事内に動画を埋め込んで視聴してもらうなどありますが、それ以前に価値のあるコンテンツを提供することが非常に重要になります。
これらのKPIを確認するには、Google Analyticsを使います。無料ツールですが、ほとんどのウェブマーケティングをおこなっている人は使っていますので、ぜひあなたのオウンドメディアもGoogle Analyticsで計測を開始してください。
メールマーケティングの6つのKPIとは
メールマーケティングに必要なKPIは主に以下の6つです。もしかしたらもっとあるんじゃない?と思われるかもしれません。ただ、この6つは必要かつ重要な主要なものと考えていますので、まずこの6つからスタートしてみてください。
- バナークリック率
- ランディングページの登録率
- メルマガ開封率
- メルマガリンククリック率
- メルマガ解除率
- 成約率
バナークリック率とは、記事内やサイドバーに設置したメルマガ登録の広告用バナーのクリックされる割合を計測するものです。記事に設置するバナーとして読者の興味を引くものかどうかを確認することができます。
バナークリック数/ページビュー数でクリック率は計測できます。一般的には2%くらいのクリック率が必要と言われています。バナークリックを計測するためのツールは、無料プラグインであるPrettyLinksを使うと良いでしょう。
ランディングページの登録率とは、ランディングページに来た読者がどれくらいの割合でメルマガ登録したかを計測して、あなたの無料オファーや提案内容が読者にマッチしているかを確認します。一般的に30%以上の登録率を目指します。計測方法はメルマガスタンドの登録数をPVで割って出しますが、海外ツールを使えば、登録率は自動で計測してくれます。
メルマガ開封率とは、あなたの無料オファーとメールアドレスを交換した見込み客がきちんとステップメールを読んでいるか確認するために使います。1通目が一番高く70%くらい、その後通数が増えるにつれて開封率は下がっていきます。計測は海外メルマガスタンドであればデフォルトでできます。
リンククリック率は、メルマガ読者が本当にステップメールを読んで行動を起こしているかを確認するために使います。ステップメールで提供する内容が魅力的であればあるほど、高いクリック率を維持できます。なお、セールス開始後のセールスページのクリック率は30%前後になります。
メルマガ解除率は、ネガティブな指標ですが、あなたのマインドや思想が見込み客にしっかり刺さっているかを確認するために使います。解除率0%は誰にも何も刺さっていないという意味ですから、解除率10%になるくらいエグった思いを見込み客に伝えて、強烈なファンを作り、合わない人には解除してもらいましょう。これもメルマガスタンドで計測できます。
最後に成約率です。成約率は有料商品を購入してくれた割合を計測します。一般的には10%あれば成功したステップメールと言われますが、商品の価格によって変わりますのでその辺は臨機応変に目標を設定することをお勧めします。成約率の計測もメルマガスタンドでできますが、個別にExcelやSpreadsheetでおこなってもいいでしょう。
オウンドビジネスのたった一つのKPI
オウンドビジネスとしてKPIを取るならば、システムの収支(売上-コスト)を常に計測しましょう。ビジネスとはお金を稼ぐことであり、しっかり手元にお金が残らないと意味がありません。
その意味では、売上金額だけでなく、その売上を計上するためにかかった費用を差し引いて、手元に残る金額をシステムの性能として把握するようにしてください。
まとめ:システムの計測には最低でも100名メルマガに流してみる
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事では構築したメールマーケティングシステムやオウンドメディアのシステムの稼働状況や各種KPIの計測方法について解説してきました。以下の各種KPIをExcelやSpreadsheetにまとめて、デイリーやウィークリーで計測をスタートしていきましょう。
- オウンドメディアのKPI
- ページビュー
- ユーザ数
- 直帰率
- 滞在時間
- メールマーケティングのKPI
- バナークリック率
- ランディングページの登録率
- メルマガ開封率
- メルマガリンククリック率
- メルマガ解除率
- 成約率
- オウンドビジネスのKPI
- システムの収支
ただ、メールマーケティングのKPIについては、少なくとも100名のリストを流さないとそのシステムが優秀なのかどうかは判断できないので、ブログの記事を増やしながら長い目で計測を続ける必要がありますので、あまり短期目線で運用しないように注意してください。
ではでは!
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